近年、そのまま世界でも通用する日本語の単語の中加わった「Ikigai」という単語をご存知でしょうか。
日本人が想像する「生きがい」に新たな解釈が加わり、「Ikigai学」とでも呼べるような哲学として世界に広がっていったのです。
そもそも「Ikigai」という言葉が世界に広く知られるようになったきっかけは、一冊の本でした。
スペイン人のFrancesc Miralles氏とHéctor Garcia氏(2004年より日本在住)が共著し、2016年春に出版された「ikigai」という本です。
世界中で翻訳もされ、その斬新な内容が話題を呼びました。
その人気が世界規模に広がったのは、2017年夏。英語版の出版にあたり、イギリスのBBCや世界経済フォーラム (本部ジュネーブ)のブログで「ikigai」の考え方を取り上げられたことで追い風となり、「Ikigai」という言葉の真意も広く知られるようになったとのことです。
では一体何が、そこまで人々をひきつけているのでしょう。
世界大百科事典 第2版「生きがい」の解説
いきがい【生きがい】
人生の意味や価値など,人の生を鼓舞し,その人の生を根拠づけるものを広く指す。〈生きていく上でのはりあい〉といった消極的な生きがいから,〈人生いかに生くべきか〉といった根源的な問いへの〈解〉としてのより積極的な生きがいに至るまで,広がりがある。生きがいは,漠然とした生の実感としてほとんど当人に無意識に生きられていく場合と,自覚的に人生の営みに取り込まれる場合とがある。また一方では,自由や平等といった社会原理,愛や正義といった宗教的格率のように,より普遍的なものに結晶化し,他方では,諸個人の日常生活に具体化されてより個別的な姿をとる。
コトバンクより
日本人には「生きがい」という言葉こそあったものの、その意味に今一度立ち返って深く考えてみるのも面白いですね。